Git 第5回: ついでながら Windows でも Tig を使おう
目次
スクリーンショット
ダウンロードとインストール
ここではインストール不要な Portable 版をダウンロードします。非 Portable 版とのちがいは、右クリックでのコンテキストメニュー (「Git GUI Here」とか「Git Bash Here」とか) が使えないという点です。そういった機能があったほうがよければ、非 Portable 版を選びましょう。
というわけで Portable 版はダウンロードして展開するだけです。下記のサイトの「64-bit Git for Widnwos Portable」というところをクリックすると、
「PortableGit-<バージョン>-64-bit.7z.exe」というファイル名でダウンロードされます。これを適当なフォルダに置いてダブルクリックすると、「PortableGit」というフォルダができて中身が展開されます。中を覗いてみると「git-bash.exe」という、いかにもなんかいろいろやれそうな感じの実行ファイルがありますが、まさにそのとおりで、Git も Tig も GNU nano もここから実行することができます。
Git Bash の設定
ホームディレクトリの設定
ホームディレクトリは Windows 側のHOME
環境変数で設定されたフォルダとなります。[コントロールパネル] > [システム] > [詳細情報] > [システムの詳細設定] > [環境変数] で設定しましょう (図 2 (a) ~ (c))。ここで指定したフォルダに Git や Bash などの設定ファイルを置くことになります。本稿ではここで指定したフォルダのことを $HOME と表記することにします。Git Bash 起動時に指定したフォルダに移動する
Git Bash 起動時に、リポジトリのある場所などに移動しておいてくれると便利です。そうするには git-bash.exe のショートカットをデスクトップなどに作り、右クリック > [プロパティ] > [作業フォルダー] の欄にフォルダのパスを入力します (図 3)。次回からはこのショートカットから起動すれば、設定したフォルダに最初から居る状態になります。$HOME\.bashrc
Bash の設定ファイルは $HOME\.bashrc です。次の例では、プロンプトにカレントディレクトリの絶対パスを表示させるのと、コマンドのエイリアスを少々追加しています。
PS1="\w% "
alias ll='ls -al --color=never'
alias la='ls -a --color=never'
alias ls='ls --color=never'
alias nano='nano -Ynone'
Mintty の設定
Portable Git では端末エミュレータとして Mintty を使います。Mintty を設定するには、Git Bash を起動し、タイトルバーを右クリックして Options を選択します。私の場合は次のように設定しています。
大項目 | 小項目 | 設定値 |
---|---|---|
Looks | Theme | 好きなものを選ぶ。独自のテーマを作る (後述) なら None で可。 |
Looks | Cursor | Block |
Text | Font | MS ゴシック, 10pt |
Keys | Ctrl+Shift+letter shortcuts | ON (こうしておかないと nano で Ctrl-C が使えない) |
Window | Default size | 150 x 50 |
Terminal | Type | xterm-256color |
Terminal | Bell | no beep |
なお、この画面で背景色や前景色を設定することができますが、 自分でカラーテーマを作るならそこでまとめて設定できるので (後述)、 ここでやる必要はありません。
ここで設定した内容は $HOME\.minttyrc に保存されます。
CursorType=block
Font=MS ゴシック
FontHeight=10
CtrlShiftShortcuts=yes
Columns=150
Rows=50
Term=xterm-256color
BellType=0
このファイルを手動で少し修正 (追記) します。IME がオンのときとオフのときとでカーソルの色が変わるようにしておきましょう。
CursorColour=20,20,20
IMECursorColour=70,130,180
ついでにここで、独自のカラーテーマを作ってみましょう。まず、$HOME\.minttyrc に次の 1 行を書き加えます。
ThemeFile=mytheme
mytheme
のところは好きな名前でやってください。そのテーマ名で $HOME\.mintty\themes\ の下に、各色の RGB 値を記述したファイルを作成します。例えば次のような感じです。
ForegroundColour= 247, 252, 254 #f7fcfe
BackgroundColour= 34, 34, 34 #222222
CurSorColour= 247, 252, 254 #f7fcfe
IMECursorColour= 70, 130, 180 #4682b4
BoldBlack= 43, 43, 43 #2b2b2b
Black= 240, 131, 0 #f08300
BoldRed= 162, 87, 104 #a25768
Red= 238, 130, 124 #ee827c
BoldGreen= 147, 202, 118 #93ca76
Green= 130, 174, 70 #82ae46
BoldYellow= 13, 0, 21 #0d0015
Yellow= 247, 193, 20 #f7c114
BoldBlue= 0, 136, 153 #008899
Blue= 83, 114, 125 #53727d
BoldMagenta= 104, 105, 155 #68699b
Magenta= 165, 154, 202 #a59aca
BoldCyan= 89, 185, 198 #59b9c6
Cyan= 69, 87, 101 #455765
BoldWhite= 247, 252, 254 #f7fcfe
White= 159, 160, 160 #9fa0a0
※「ForegroundColour
」等の「Colour」は「Color」ではなく「Colour」なので気をつけてください。
余談ですがこの例は、前回の記事で示した rxvt-unicode のカラースキームと同じです (気分を変えるために、背景色だけは少し変更していますが)。こうしておくと、FreeBSD と Windows とで同じ内容の .tigrc を使い回すことができます。
それから、もしおられればですが、xkeymacs を使用している方は Mintty 使用時は無効にしておいたほうがいいかもしれません (理由は忘れましたが、たぶん何か問題があって)。xkeymacs のタスクトレイアイコンを右クリック > [プロパティ] で表示されるダイアログの一番上にあるコンボボックスから「mintty (mintty.exe)」を選択し、そのとなりにあるラジオボタンから「XKeymacs を無効にする」を選択してください。
Git の設定
$ git config --global user.name "mijinco"
$ git config --global user.email "0106@retrotecture.jp"
$ git config --global core.autocrlf true
Tig の設定
エディタを GNU nano にする
-Ynone
をつけるとシンタックスハイライトを無効にします。あったほうがよければ削除してください。
$ git config --global core.editor 'nano -Ynone'
なお、Windows アプリ側から GitBash の nano へのコピペには、ひと手間余計にかかります。Windows アプリ側で Ctrl-C 等でコピーしたら、GNU nano 側では次のいずれかの方法でペーストします。
- Shift + Insert キー
- Shift + マウスホイール押し
- Shift + マウス右クリック > Paste
Tig を起動する
$ cd hp-example/
$ tig
GitHub や Bitbucket を利用する
バグ?
今回はここまで
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